隙間なく突きつけて貼ると床鳴りの原因になります



古い物件では木材に歪みがかなりあります。お客様の強い要望で手間ひまかけて隙間なく施工しましたがこの施工はお勧め出来ません。
勘違いしないでほしい事として、材料の伸縮がないとしても、元来建物は常に振動しています。台風や地震は元より、夏冬の温度変化による伸縮もあります。また湿度による膨張もあります。よって隙間なく施工した場合、突き上げてしまい浮きや剥がれの原因にもなります。
ご自身で施工する場合、隙間を作る意味を考慮する必要があります。
ここからは余談ですが
特に塩ビ系タイルは温度による伸縮が顕著に出やすい材料なので、冬の寒い時期に隙間なく施工すると、温度が上がる夏には材料が伸びてお互いが突き上げてしまい、間違いなく見るも無残な状態になるので要注意です。
解決方法として、材料が縮んでいる寒い時期に施工する場合は、薄い名刺1枚分の隙間を開けながら施工すると暑い季節になっても材料が浮き上がることはないです。または室内温度を十分に上げて材料を伸ばした状態で施工するのもひとつの手です。この場合は名刺等挟む必要がありません。
また商品に、「クリアランス用の挟む紙付き」の物もあります。
車で走っていると、橋などで路面に道路同士を噛み合わせるようなものを見た方もいると思いますが、熱による収縮の突き上げ防止対策と思われます。
他にはキッチンパネルなども施工方法の注意書きに、突きつけ施工をしないで下さいとあります。力任せに貼り付けたパネルはその時点で張り付いていますが、日が経つにつれ必ず浮いてきます。
フローリングに限らず、突きつけ加工はのちのち不具合が出てくるので、隙間(クリアランス)にはじゅうぶん気をつけて施工しましょう。
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